JOURNALS| September 30, 2026

『Pictograms: Iconic Japanese Designs』展

2025年、EXPERIENCE JAPAN PICTOGRAMSを起点に生まれた展覧会企画「Pictograms: Iconic Japanese Designs」が、Japan House巡回企画展に選ばれました。
Japan House巡回企画展は、ロンドン、 ロサンゼルス、サンパウロの各拠点を巡りながら、日本の魅力を世界に伝えていく取り組みです。

本展では、日本の観光体験をデザインで支えるために開発したEXPERIENCE JAPAN PICTOGRAMSを通して、日本のマナー・習慣をわかりやすく伝える試みや、アクセシビリティを高めるアイデアなどを発信。ピクトグラムを「動かす」「立体にする」といった実験的なアプローチも取り入れ、日本への理解を深めるだけでなく、新しいビジュアルコミュニケーションの可能性を感じていただける展示となりました。

今回のニュースレターでは、その展示内容の一部をご紹介します。

日本のデザインとピクトグラム






日本のデザインには、いくつかの際立った特質があります。
言語の壁を軽やかに越える「普遍性」。
限られたスペースに価値や機能を見いだす「美意識」。
物事の本質をつかみ取って描き分ける「造形力」。
それらが端的に表れているのが、ピクトグラムです。
ピクトグラムは、誰もが理解できるデザインによって情報を伝える、ビジュアルコミュニケーションのひとつ。公共の施設や交通機関、地図、webサイト、ソーシャルメディアでのメッセージなど、日常生活のあらゆる場面にとけ込んでいます。「普遍性を保ちながら、美しく対象を描き分ける」という日本のデザインならではの力が、存分に発揮される領域です。

本展では、ピクトグラムの過去と未来を紐解きながら、その魅力に迫っていきました。




ピクトグラムのこれまで

ピクトグラムの起源は、何千年もの昔に描かれた絵や図にまで遡ります。
会場では例として、フランスのラスコー洞窟に残る壁画や、古代エジプトのヒエログリフなどを紹介。ビジュアルコミュニケーションが人類の長い歴史の中で、どのように役割を果たし、進化・発展してきたのかを振り返りました。



世界初の体系的な施設ピクトグラム

20世紀以降のピクトグラムを方向づけた重要な仕事として、1964年・東京オリンピックのビジュアルコミュニケーションを取り上げました。このとき導入された世界初の体系的な施設ピクトグラムは、言語の壁を越えて、世界各国の人々を案内できるように制作されたものです。日本デザインセンターの永井一正を含め、数十人の名だたるデザイナーたちが携わっています。
彼らが作り上げた明快なデザインは、その後のオリンピックや国際的なイベントのサインシステムに大きな影響を与えました。







ピクトグラムのこれから

会場には、3Dピクトグラムや参加型の展示も設けました。来場者自身がピクトグラムの一部となってその世界に没入できるコーナーや、サンプルパーツを使って自分だけのオリジナルピクトグラムをデザインできるコーナーを展開。シンプルで奥深いピクトグラムの世界を、より直感的に体験できる空間となりました。

ピクトグラムという切り口から、「日本のデザイン」や「ビジュアルコミュニケーションのあり方」を改めて見つめ直した本展。ご来場いただいた皆さまにとって、日本への理解や新たな発見のきっかけとなっていれば、これ以上嬉しいことはありません。







Japan House Londonでの展示

Japan House Londonでの展示

Japan House Londonのウィンドウには、大きな「相撲」のピクトグラムが飾られました。展示期間中の2025年10月には、1991年以来34年ぶりとなる大相撲ロンドン公演が開催。ロンドンの街が、ひとときの日本文化に染まった季節でもありました。会場では、子どもたちが「ロンドンとは?」をテーマに思い思いに描いたスケッチを、ピクトグラムに仕上げた「My London Pictogram」を展示。歴史とユーモアを感じさせるロンドンらしいモチーフが、壁一面にずらりと並びました。

My London Pictogramの取り組みについて

Japan House LAでの展示

Japan House LAでの展示

2026年2月より本展が開催されたJapan House LAのウィンドウには、カラフルなネオンサインが登場。1930年代ごろ、ロサンゼルスなどの都市を中心に広がったネオン管広告をモチーフに制作したものです。London展に引き続き、子どもたちが思う「LAとは?」をピクトグラムにした「My LA Pictogram」を公開。ハリウッド、ビーチとヤシの木、タコスにホットドッグ…。LAの空気を閉じ込めたような、青空がよく似合う作品の数々が、会場を明るく自由な空気で満たしました。

My LA Pictogramの取り組みについて

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