
展覧会ができるまで —「Pictograms」オープンまでの1週間
2025年7月、ジャパン・ハウスの欧州での拠点、Japan House Londonにて巡回展「Pictograms: Iconic Japanese Designs」がスタートしました。2026年2月にはロサンゼルス、同年11月にはサンパウロでも開催される展示企画の第一弾です。
今回は、最初の会場となったロンドンでの設営からオープンまでの様子を簡単にご紹介します。
1階にショップ、地下1階にギャラリースペースをもつJapan House London。この空間が展示会場に変わるまでの、約1週間の過程をお楽しみください。
設営初日は、搬入と開梱作業から。
日本で製作した展示什器や作品が、約3か月の船旅を終えて続々とロンドンに到着します。
届いた什器は、輸送のため脚を内部に収納したコンパクトな状態。まずはそれらを組み立て、完成したものから図面に合わせて配置していきます。並行して、作品に傷や破損がないかも一つひとつ確認します。
続いて、カッティングシートを貼り付けていきます。
こちらは1階のショーウィンドウ。前を通る人々からどのように見えるかを何度も確認しながら、位置を細かく調整します。
試行錯誤を経て完成した印象的なファサードは、メインストリートを行き交う人々の注目の的に。
一方ギャラリーの入り口には、どこか見覚えのある4人組が登場。
このピクトグラム、実はビートルズのアルバム「アビイ・ロード」のジャケット写真をモチーフにしたもの。
今回の展示の中でも特に遊び心のある作品のひとつで、会期中は思わず足を止めるお客さんも多かったとか。
什器の設置後は、まっさらな展示台にタイトルや説明文を配置していきます。
使用するのは「インレタ(インスタントレタリング)」と呼ばれる転写シート。
1文字ずつ丁寧に位置を合わせ、水平・垂直いずれの方向にもズレがないよう、慎重に作業を進めます。地味に見える工程ですが、展示全体の美しさを左右する重要な作業です。
モニターが取り付けられると、少しずつ展示空間の全体像があらわになっていきます。
最後に、ギャラリーの壁面に仮止めしてあったテキストやピクトグラムを、空間全体のバランスを見ながら固定。そして照明や映像、作品の最終調整を経て、さあ、いよいよオープンです。

まっさらな空間が、短い期間でひとつの展示会場へと生まれ変わっていく。
その過程には、多くの人の丁寧な仕事と細やかな調整が積み重ねられています。
この記事を通して、展示そのものだけでなく、その裏側にも思いを巡らせてもらえたなら。
これから出会う展覧会を、より深く楽しむきっかけになれていれば嬉しいです。